裁判のポイントは「母親がまだ現役の信者」

事件を巡っては被告の刑事責任能力を問う5か月半の鑑定留置を経て、これまでに9回、公判前整理手続きが行われ、奈良地裁で28日裁判員裁判の初公判が開かれます。

鈴木氏などによりますと、山上被告の母親は被告が11歳のころに教団に入信し、総額1億円以上を献金して自己破産。

その後も献金は続いて生活は困窮し、進学校に通っていた被告は大学進学を断念。難病の兄は十分な治療を受けられず自殺したということです。

裁判で弁護側は被告のこうした壮絶な生い立ちを踏まえて情状酌量を求めていくとみられ、証人の1人に被告の母親が採用されました。

鈴木氏
「これ実は一番大きなポイントが母親がまだその教団の現役の信者だってところなんです。非常に教団に対して申し訳ないみたいなことを母親が言ったりすると、それは審理に影響がないんですかってことを(弁護士に)聞いたら、被告人の生育歴、幼少期から事件を起こすまで、母親が彼にどう接していたか、母親の認識であったり信仰の状況がどのように彼に影響があったのかっていうところを、それを率直に話してもらえればそれでいいんだと」