「電線に着物と肉片が…」 住み慣れた街に広がった凄惨な光景

1945年6月26日、どんよりと曇った昼時。近くの家に住む男性が出征することになり、町の人が外に集まり見送りをしていました。そこに突然、爆弾が落ちました。

「後ろの方で下駄はいて、バンザイバンザイ言うてた時に、ひゅうっと。あとは土煙。吹き飛ばされたのか、まわりにおされたのかわからないけれど、近くの建物の中に入っていた」

水口さんは、奇跡的に無傷でした。

京都市によりますと、このとき、西陣地区の400m四方の範囲に7発もの爆弾が落ち、そのうち5つが爆発。40人余りが死亡。300戸以上の家屋が倒壊し、多くの建物がガレキの山と化しました。

「電線にね、着るものがひっかかっていた。それには引っ付いているものがありますわな。…肉片ですわね」