ブレイクしたのは「お笑い系」のみ。日本のPodcastに足りないもの

野村:創業して3年半、常にこのギャップは何だろうかと考えていますが、やはりコンテンツの「決定版」がまだ少ないという気がしています。

設楽:なるほど。

野村:日本のPodcastで唯一「ブレークした」「ティッピングポイント(「転換点)を超えた」と感じるのは、お笑い系のコンテンツです。今、Podcastランキングの上位はお笑い系の番組が席巻しています。令和ロマンさんがずっとランキングの上位に座り続けていますし、昨年の「M-1グランプリ」では、決勝に進んだ10組のうち8組がPodcastをやっていました。

設楽:お笑い芸人の方がファンと濃い関係を築く場所として、定着しているのですね。

野村:ただそれは、Podcastで直接収益を上げるというより、そこから劇場に来てもらったり、YouTubeに誘導したり、あるいは「人気がある」ということでテレビに起用されたり、そういった活動の土台として使われているように感じます。現在、お笑い芸人の方のコンテンツが爆発的に増えたという傾きの変化を、別の領域でも起こせるかが勝負になっています。