ごみ漁るクマに効果発揮 “絶対に壊れない”ごみ箱
日比キャスター:
なかなかクマの対策は難しいところではありますが、ポイントとしては、クマは「資源が豊富なところに行く」ということです。

そういった場所をなかなか作らないようにすることも大切だと思いますが、横山教授に聞くと、「生活圏内の柿を伐採する」ことが対策としてはいいのではないかとのことでした。
なぜかというと、クマは放置果樹園がある集落をエサ場と認識することによって何度も来てしまい、場合によっては人を見ると襲うこともあるからだということです。
さらには、「エサがあるのではないか」と、ごみ箱を探りに来るクマもいるそうです。

動物園で行った実験では、クマはごみ箱の中のエサを食べようとしますが、絶対に壊れないごみ箱「とれんベア」が使われました。

「とれんベア」は厚さ2ミリの鉄製で、クマの爪がどこにも引っかからない構造になっています。エサが食べられないとわかればそこには来なくなるという、クマの習性に着目したごみ箱です。
“絶対に荒らされない”ごみ箱ということで、問い合わせが増えている「とれんベア」は、設置費用別で71万5000円。前述した特徴に加え、約900キロのコンクリートに固定。北海道や栃木県で17台設置されているということです。

71万5000円という価格は少し高い印象ですが、栃木県では2025年2月に3台導入し、市などにレンタルすると形をとっているそうです。
1台は那須塩原市に設置されており、中塩原 獣害対策協議会の君島陽一会長は、「2024年までは月1回ほどごみが荒らされたが、設置後は一度も荒らされていない」と話しています。
やはり、クマが「ここはもう食べるものがない」と認識すれば、来なくなるということのようです。
高柳光希キャスター:
クマは賢くて学習能力が高いからこそ、それを逆手に取った対策をするのはすごくいいと思いました。
日比キャスター:
費用などがかかるので、各自治体のサポート補助金なども確認してみるのがいいかもしれません。














