2024年、生後間もない赤ちゃんに暴行を加えて殺害し、北海道北斗市の実家の庭に埋めて遺棄した罪に問われている26歳の女の裁判員裁判が、23日から函館地裁で始まりました。
女は「赤ちゃんは生まれた時から死んでいた」などと述べ、殺人罪について否認しました。
住所不定の無職、大内流星被告(26)は、2024年4月から5月にかけて、青森県弘前市内のアパートで出産した生後間もない女の赤ちゃんに暴行を加えて殺害し、北海道北斗市の実家の庭に遺体を埋めて遺棄した、殺人と死体遺棄の罪に問われています。
23日に開かれた函館地裁での初公判で、大内被告は死体遺棄罪について「間違いない」と認めたものの、殺人罪については「赤ちゃんは生まれた時から死んでいた。暴力はふるっていない。殺意はない」などと述べ、否認しました。
検察は、冒頭陳述で「被害者を殺害しようと考え暴行を加え、殺害した」と指摘。一方、弁護側は「被告は赤ちゃんの泣き声が聞こえなかったため、赤ちゃんが生きていたと認識しておらず、暴行した記憶がない」などと主張し、死体遺棄罪については争わないものの、殺人罪については無罪を主張しました。
また、検察の証拠取り調べでは、出産して犯行に及んだとみられる2024年4月22日に、大西被告が「赤ちゃん死ぬ・殺す」などとインターネットで検索していたことが明らかになりました。
証人尋問では、赤ちゃんの遺体を司法解剖した医師が「赤ちゃんは心臓などに異常がなく、生きた状態で生まれてきていて、出産後10分~数時間以内に死亡したと考えられる」「これまで経験したことがないほど出血量が多く、頭部に強い力で複数回も打撃を受けている」などと証言しました。

判決は11月6日に言い渡される予定です。














