ミャンマーと日本 高校生が交流「支援はお金ではない、心も大事」

何度も訪れたウィン・チョウさんとマティダさん夫妻のアパート。3月に訪れた時、いつもとちょっと雰囲気が違いました。

2人の部屋にいたのは、都内にある佼成学園女子高校の生徒さんたち。授業の一環で2024年からネットを通じて、ミャンマーの若者たちとの交流を続けています。

ウィン・チョウさん、マティダさん手作りのミャンマー料理に舌鼓を打ったあと、ミャンマーと結びます。

画面の向こうには、仮設の校舎で学ぶ同世代の若者たち。彼らの学校は1年前、軍の空爆を受け、多くの生徒が亡くなりました。

空爆の被害を伝えるため、生徒たちが当時の様子を再現したビデオ。逃げ惑う生徒たち、破壊された校舎、そして傷ついた仲間。ビデオに映っていたのは、自分たちとは全く違う日常。穏やかだった日本の生徒の表情が変わりました。

練習を重ねてきたミャンマー語の歌を披露する予定だったのですが…
ミャンマーの生徒たちにも促されて決心がつきました。

「桜の土地」より
桜の土地はとても美しく
教育を受けられる場所
紛争を避けてきた子どもたちの世界
様々な花の香りが満ちる庭園のようだ

避難先の学校の事を歌った「桜の土地」。

ミャンマーでも日本と似た桜が見られるそうです。遠く離れた若者たちの歌声が重なり合います。

ミャンマー側の生徒は、自分たちに想いを寄せてくれることが何より嬉しいと言います。

ミャンマー側の男子生徒
「僕たちは一人じゃない。日本のみんなとも一緒にいるように感じました」

日本の高校生
「何ができるんだろうとずっと考えてて、みんなで悩んで、『外から応援してくれる人がいたのが嬉しくて泣いた』と聞いたときに、私たちにも出来ることあったんだなって…」

マティダさん
「これも力ですよ。支援はお金ではない、心も大事」

派手さも気取ったところもない、本当にささやかな交流。

ウィン・チョウさん、マティダさん2人の願いは、戦闘が終わり、若者たちが行き来出来る日が一刻も早く訪れることです。