創価学会員「裏金問題」の影響感じても…連立離脱に割り切れない思い
斉藤代表の選挙区で、自公の揺れ動く協力関係を見続けてきた公明党の支持団体「創価学会」。学会員歴60年以上の村岡平吉さん(86)は…
創価学会員 村岡平吉さん
「自民党と一緒に組んでやってきて、『広島3区も一緒にやってくれ』『やろう、やろう』と『頑張れ』って言うなら、それはそれで私はいいなと思いますが、そんな風にはいかないのではないか」

広島3区に含まれる広島市安佐南区と安佐北区では、2014年に発生した土砂災害で77人が死亡した。(災害関連死も含む)
安佐南区で自治会長を務める村岡さんは、斉藤代表を被災現場に案内した経験もある。
創価学会員 村岡平吉さん
「普通の人だったらちょっとこの3区では厳しい。斉藤さんだから勝てた、あの人柄だからね」
選挙協力の中で「河井事件」に「自民党の裏金問題」も重なり、「選挙運動は苦しくなった」と感じているという。
創価学会員 村岡平吉さん
「この3区にも『大きなお金』(河井事件)をやってくれた。やっぱり自民党にはカネかと、カネが引っ付いて歩くのかという感じで。結局、自民党が(裏金問題など)はっきりしてくれない。そういうところと組んでるということで、公明党の票もかなり減ってきた。その影響で。それは大きく言える」
とはいえ、連立離脱には割り切れない思いもある。

創価学会員 村岡平吉さん
「今まで同じ与党だったのが、瞬間的に今度は野党と与党だから、そんなにパッと切り替わる気持ちというのは難しいと思う。(連立離脱と)なった以上はそれでやっていく以外ない。『清き一票』と言うか、本当に清いというか、誠実でないといけない」
「まだまだ公明党の底力はある」連立離脱を歓迎する創価学会員も
連立離脱を歓迎している創価学会員もいる。石川県珠洲市の橋元宗太郎さん(42)だ。
創価学会員 橋元宗太郎さん
「もうひとつ高台の裏に自宅があった。そっちの方のご本尊様も、津波も来たけど大丈夫だった」

橋元さんは2024年1月の能登半島地震で、経営していた温泉施設が全壊し、家族で4か月間、体育館で避難生活を送った。
曾祖母の代からの創価学会員で、選挙協力の現場を支えてきた。

創価学会員 橋元宗太郎さん
「選挙で自民党の議員を小選挙区でお願いして、比例区で公明党をお願いしますとセットでお願いして回っていた。1人で30人とか、多い人で100人・200人にお願いして。コンビニの店員にもちょっと声かけてとか」
だが…
創価学会員 橋元宗太郎さん
「被災地で、実際にどういうことを国とか政治がしてくれて、良くなったっていうのがぱっと実際浮かばない」
ーーそういう中で2023年くらいからの“裏金問題”は創価学会の皆さんにとってはどうだった?
創価学会員 橋元宗太郎さん
「選挙の応援どうやってお願いしたらいいかなと。何て答えればいいかなと、ちょっと頼みにくい」
能登地方が含まれる衆議院石川3区では、公明党が推薦した自民党候補が、4期12年議席を守ってきた。

しかし「裏金問題」が浮上したあと、2024年の衆院選では立憲民主党の候補に1万6000票差をつけられ敗れた。
【石川3区・2024年衆院選】
立憲・近藤和也氏 7万7247票
自民・西田昭二氏 6万1308票(比例復活当選)
2025年7月の参院選でも自民党候補への投票を求めたが…
創価学会員 橋元宗太郎さん
「『自民党のそういう問題どうなんだ』と聞かれることが多かった」
復興も遅れ、投票の呼びかけに冷ややかな視線を向けられた。それだけに、連立の解消にむしろ期待しているという。
創価学会員 橋元宗太郎さん
「全然まだまだ(公明党の)底力みたいなものがあると思う。今度の戦いになった時に、結果出た時が楽しみだなと。僕ら仏教・仏法は勝負だという教えなので、組織の方針に沿ってしっかりやっていくということが大事」