平川蓮選手

選手としてのタイプを聞くと、「ブルージェイズのアンソニー・サンタンデアー(外野手)。イメージつかないかー、でも身体はメジャークラスよ。これくらいスケールの大きい打者になってほしい」と杉谷氏。スイッチヒッターとして昨年、ヤンキースのアーロン・ジャッジ、ドジャースの大谷翔平に次ぐMLB全体3位の44本塁打を放ったサンタンデアーの名前を挙げた。

将来的に、「目指すべきは右では岡本和真(29・巨人)、左は糸井嘉男さん(元阪神ほか)みたいなそんな選手になってほしい。それくらいスケールの大きい選手になってほしい」と稀代の長距離バッターの名前を挙げ、走攻守揃う平川に対し、中でも打者として、長距離砲としての期待を寄せる。

杉谷氏は平川が侍ジャパン大学代表として出場した今年の第45回日米大学野球選手権大会を観戦。平川は計5試合で16打数6安打で、両打席で安打を放った。しかし、この大会で杉谷氏が注目したのは「(守備の際に)果敢にフェンス際に飛び込んでいて、勇気あるプレー、ガッツあるプレーをしていた。ガッツがある選手はチームに勢いをもたらす。存在で、チームを引っ張ってくれる」とそのプレースタイルも「イチオシポイント」として高評価した。

プロ野球ファンが期待する即戦力としての評価については、「大卒なので1年目から出場しないとダメ。1年目からしっかり試合に出て、2年目からはしっかり長打を打たなきゃいけない。3年目にはしっかりレギュラーに固定される、そんな活躍をしてほしい」と語り、1年目から結果を出すような活躍を求めた。

最後に杉谷氏に平川の肩書きを聞いてみると「それはオレ決められないでしょ、恥ずかしいよ」としつつも、しばらく考えた後、出た言葉は「スイッチモンスター」。“スイッチヒッター”と恵まれた身体や身体能力を表現する“モンスター”を合わせたそうだ。

北海道が生んだ“スイッチモンスター”仙台大・平川蓮。プロの扉は開くのか、どの球団が獲得するのか、運命のドラフト会議は10月23日に行われる。

■平川蓮(ひらかわ れん)
2004年3月31日生まれ、21歳。187cm・91kg 右投両打、外野手。北海道・札幌国際情報高時代は3年夏、南北海道大会4強。仙台大に進み、仙台六大学リーグでは、24年春、25年春にベストナイン。25年日米大学野球選手権にて日本代表初選出。父・敦さんは北海道・北海高監督として甲子園春夏12度出場。