外交政策を担う米国務省でも大量解雇

トランプ政権は、WHOやユネスコなど国際機関や枠組みから、次々と手を引こうとしている。

村瀬キャスター
「元々USAIDが入っていた建物には看板が外された跡があります。看板の上に黒いボードがかけられて、政府機関がなくなっていることを示しています」

世界各地で人道支援事業を行ってきた政府機関「USAID」。「運営が不透明」だとして政権が大幅に人員と予算を削り、事実上解体した。

アメリカの外交政策を担う国務省でも、業務の合理化を理由に大量解雇を行っている。

解雇された幹部職員、ジェシカ・ブラッドリー・ラッシングさんが取材に応じた。

国務省を解雇されたジェシカさん
「これが国務省から送られてきたメールです」

村瀬キャスター「『雇用措置の通知』がタイトルですね?」
ジェシカさん「ええ」
村瀬キャスター「人員削減…」

国務省を解雇されたジェシカさん
「その日だけで約1300人が受け取ったと思います。通知を受けたら、その日のうちに自分の荷物を片付けて出ていかないといけませんでした。同僚たちが解雇された職員を励ますために立っていました。アメリカだけでなく、世界をより良くするために働いていた多くの人たちが解雇されたのです」

ジェシカさんがいた部署は、幹部全員が解雇されたという。その部署では、アフガニスタンに駐留したアメリカ軍を支えた、現地の協力者たちの移住を支援していた。

国務省を解雇されたジェシカさん
「現地の協力者と家族はアメリカに協力したために、命の危険に晒されています。もし彼らを見捨てれば、今後誰もアメリカに協力はしなくなるでしょう。トランプ政権による多くの決定や政策は、私たちアメリカを孤立主義へと向かわせていると思います」