
◆熱血ノック「僕の体力が続く限り」
この日の最後はイチロー氏による内野ノックが行われた。「僕の体力が持つ限りやろうか」と“全力宣言”のイチロー氏は、「前へ前へ」と大きな声で生徒らを鼓舞し、「ね。全然ボール怖くないでしょう」と積極的にボールに向かう大切さを伝えた。
生徒たちも含めヘトヘトになりかけ、イチロー氏が「何時いま?」と残り時間を確認し「あと10(回)です、手加減しないよ」と最後の力をふり絞る。少し涙目になっていた生徒(富永大輝くん)に笑顔で「しんどいよな」と声をかけた。
◆しんどすぎて泣いてるのかと思った(笑)
富永くん:しんどいですけど。嬉しすぎてちょっと(涙)。
イチロー氏:
それでなんだ。やーいいね。
富永くん:
いい思い出になりました。
イチロー氏:
いやいや思い出違うから(笑)。頑張れ、頑張るためにこれやってるんだから。しんどくなったら思い出して、もう一歩前へ。
富永くん:はい。
イチロー氏:
かわいいかわいい、いいね。でもしんど過ぎて泣いてるのかと思った。そういうことだったんだ、いいねー。でも思い出作りではないよね(笑)。
最後まで大きな声を出して全力でノッカーを務めたイチロー氏。球児たちと2日間の濃密な時間もあっという間に過ぎた。
「最初会った時と全然感じが違うね。みんなもそれ感じてるでしょ。声出して、みんなで励まし合って。チームな感じするでしょう。この感じ忘れないで。苦しくなったらこの日のことを思い出して」と言葉をかけた。
「将来リーダー目指してるんでしょ。頑張らないと人はついてこないし、楽してそれは絶対にできない。将来の支えになるような瞬間を高校で経験して、壁に立ち向かっていけるように今日のこの日を忘れないで。大事な決断は自分でしてほしい、そうすればそこに責任を持てるし、それに向かっていってる姿を周りはみてるから」と熱いメッセージを送った。