その後のコロナ禍を経て転身!

村上 剛さん:
「その後、コロナ禍で木工旋盤で器に加工している動画をたまたま見つけた。自分自身ものづくりをしてみたい気持ちがあったので、始めてみたのがきっかけ」

本やYouTubeなどを参考に独学で器づくりを学び、2024年10月には会社を辞め器職人へと転身しました。
そんな村上さん、扱う木材にもこだわっています。

村上 剛さん:
「基本的には世界中の銘木と言われている木を使用していて、例えば、これはパドックという木。赤と白がはっきりしていてあまり出回っていない木材。こっちはポプラ。見た感じオーロラのように光っている。珍しい木目がある程度入っている銘木をメインで使っている」

ほかにも、南三陸産のスギや、登米産のヤマザクラ、クリの木など宮城県産の木材を積極的に取り入れています。これらの県産木材は、森や環境に配慮するなど国際的な認証を受けている山林で育ったものです。

村上 剛さん:
「使うことで森林保全に役立つ。本当に微力だが、宮城県の森を後に残していけたらなという思いも念頭に置いている」

この日作っていた器にも登米産のクリの木を使っています。
皿の裏面、さらに表面を削った後は、仕上げにもう一度裏面を削ってようやく1枚のお皿が完成します。

村上 剛さん:
「完成です。あとここにちょっと塗料を塗ってという感じ」

手作業で何度も何度も削り、およそ50分を掛けて作り上げました。
木目が鮮やかで、シンプルながらも随所に村上さんのこだわりが詰まった1枚です。

村上 剛さん:
「いい感じにクリの大胆な木目も出つつ、裏側も模様を付けたので、いいんじゃないかなと思う」