“通院大国日本”1年間で12回も病院に!?
なぜ後期高齢者の負担を増やすのか? その背景には「医療費増大」という課題があります。2024年度の日本の医療費(概算医療費)は48兆円にまで膨らんでいて、そのうち4割(19.6兆円)が後期高齢者に費やされているのです。
また、厚労省によると、日本人が1年間で病院に行く回数(年間外来診察回数)は「1人あたり平均12.1回」ですが、これは若年層も含めた平均値であり、高齢者の通院回数はもっと多いだろうと推測されます。
なお、国によって医療制度が異なるため単純比較はできませんが、スウェーデンの年間外来診察回数は2.3回、アメリカは3.5回、フランスは5.4回だということです。諸外国と比べて医療にかかりやすい日本の制度は、「病気の早期発見につながる」というメリットもありますが、その反面、医療費増大という課題に直面しています。