狭い道での交通事故を減らすために…
「UFO型」といわれる信号機を日本で初めて開発した名古屋電機工業によると、1970年代、愛知県は年間交通事故死者数が全国ワーストレベルでした。
特に問題だったのが、古くからの城下町や門前町にありがちな、建物が密集して見通しが悪い「細街路」での事故。道が狭い交差点に信号機を設置しようにも、地下の配管などが通っている影響で柱を立てることができませんでした。

警察から新型信号機の開発を依頼されたのが、名古屋電機工業でした。
名古屋電機工業の社史によると、ヨーロッパで見た「ワイヤーで吊り下げる信号機」をヒントに、1本の柱で信号機をつり下げるデザインを考案したといいます。そして、歩行者用と車両用の信号をひとまとめにし、4つの面に信号灯を配置した信号機が完成しました。
この信号機は、正式名称を「懸垂型交通信号機」といい、そのユニークな形状から、後に「UFO型」と呼ばれるようになります。














