経営難や後継者不足のためことし7月から経営者を募集していた入善町の老舗銭湯「観音湯」を引き継ぐ経営者が決まりました。

入善町の老舗銭湯「観音湯」の新たな経営者となったのは富山市の立山鉱泉代表の中平昇吾さんです。

立山鉱泉代表 中平昇吾さん
「観音湯をこれから末永く続けていきたいなと思い立候補して採択されました」

そして実質的に銭湯の運営に携わる店長は立山鉱泉で3年7か月、スタッフを務めた竹内将大さん(29)です。

立山鉱泉スタッフ 竹内将大さん
「入善唯一の銭湯ですしここの銭湯を守っていけるのはすごい意義のあることだなと思っています」

1958年に創業した入善町の「観音湯」は薪を使ってお湯を沸かす昔ながらの手法で60年以上、憩いの場として愛されて来ましたが、2018年に営業を休止しました。

その後、若手経営者らでつくる「善商」が引き継ぎましたが、燃料費の高騰などで経営が難しくなり、ことし7月から新たな経営者を募集、8件の応募の中から中平さんを選びました。

合同会社善商 浜田雅弘代表
「いろんな銭湯を好きだからやりたいっていうその思いがすごい伝わってきたんですけれども経験に勝るものはないのかなということで選定させていただきました」

観音湯の経営を引き継いだ理由について、次のように語りました。

立山鉱泉代表 中平昇吾さん
「本当にお手入れが素晴らしい銭湯だなって感じました。それだけお客様のことを思って運営している銭湯なんだなと。経営する側からもお客様からもやはり愛されている銭湯っていうことで、ぜひ残したいという思いになりましたね」

一方、店長の竹内さんは9月30日から店の2階に住み込み、観音湯の立て直しにあたるということで、今後は季節ごとの食べ物の販売やもちつきなどを開催したいということです。