自分の特性をプラスに 全国トップ9のコーヒーロースターに選出

ですが、勝幸さんの特性には強みもあります。「こだわり」や「好きなものに対する集中力」は人一倍で、コーヒー豆の焙煎に大きく活かされているといいます。

勝幸さんの焙煎するコーヒーは、それぞれの豆に合わせて温度調整を緻密にデータで管理され、色や香りなど感覚も研ぎ澄ませて、最もよい状態を探ります。

データの客観性と、繊細な感覚。その両方を組み合わせて、豆ごとの個性を引き出した焙煎に仕上げます。
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こうして作り上げられた勝幸さんの「あまさ」の余韻が続くコーヒーは高く評価され、優れたコーヒーロースターを認定する”コーヒー界のミシュランガイド”こと「TYPICA GUIDE 2025」で今年初めて2つ星を獲得。さらに、全国の約3200の焙煎士のなかからたった9つの店だけが推薦される最終審査に、関西から唯一選ばれました。

優勝したロースターに3つ星(日本一)の称号が与えられる「TYPICA GUIDE」の最終審査に、勝幸さんは特別な思いを持って臨みます。

(勝幸さん)「同じような境遇を持った誰かの励みになるかもしれないし。もしかしたら自分にもチャレンジできるんじゃないかと思えるきっかけになるかもしれないと思っていて」

自ら発達障がいを公表し挑戦することで、誰かの背中を押したいと、大会のプレゼンでも自らの障がいをありのままに伝えることに決めました。