自分の料理を喜んで食べてくれた家族

三つ子の長男として生まれた工藤さんは、おいらせ町の海で釣りをするのが好きな子どもだった。
工藤和明さん
「小さい頃は、おいらせ町の方でしょっちゅう地引網をやっていました。僕、先週も青森に帰っていましたけど、ずっと釣りに行ってましたね」

父親の負担を減らすため、子どもの頃から家族のために料理を作っていた。そこに楽しさを感じていた。
工藤和明さん
「自分の料理を作りたいな、これとこれを組み合わせたらどうなるんだろうということを小さい頃から思っていましたね」
料理人になることを夢見て、高校は調理科のある学校へ進学する。和洋中と一通り学んだ後、進路として選んだのは京料理だった。


工藤和明さん
「やるなら和だなという気持ちはずっとあって、修学旅行で京都に行って京都の懐石料理を食べて、京料理をやろうと決めました。京料理の味付けが、素材を生かしている感じで、手を加えすぎないというところに惹かれましたね」
歴史のある京都のお店で修業した後、東京の店へ配属。

修業の毎日の中で、先輩が作ったまかないのパスタに衝撃を受け、イタリアンに目覚める。