神戸市・被害者家族 それぞれの主張

 今回の事案をめぐる神戸市の主張は以下の通りです。

 ▼被害生徒が木にぶら下がったことが倒木の原因だと認識
 ▼木は年4回、職員が外観を点検
 ▼事故後、樹木医による調査で内部の腐食が判明したが、すぐに倒れる状況ではなかった

 一方で、被害生徒の父親の主張は…

 ▼当初は“自分のせいで木が倒れたのでは”という罪悪感から生徒は「ぶら下がった」と言ったが、実際は「ぶら下がっていない」
 ▼補償の算定を市にお願いするも半年ほど音沙汰なし
 ▼市は当初、金額のみを通知→のちに「事故の過失割合は市7:子3」とした

 松田真紀弁護士は「裁判でも判断が分かれる過失割合について、裁判でもない場で告げること自体に疑問」と指摘しています。

 そして、被害生徒の父親が提出した神戸市への陳情書では、再発防止などを求める内容が記載されています。

 【被害生徒の父親から神戸市への陳情書】
 ▼再発防止のため、全ての公園樹木に幹の内部診断、根の健全度確認、傾き測定、周辺土壌や排水状況の調査
 ▼樹木医などによる定期診断
 ▼点検の内容を詳細に記録し市民に公開など
 ▼危険と判断した樹木に対し伐採や補強など迅速に実施