「笑顔が怖い」指摘受け台本に「笑顔マーク」 “番記者”が見た小林氏

高柳キャスター:
小林氏の素顔や人間性などを一言で表すとしたら、どのような表現でしょうか。

TBS報道局政治部 原尉之 記者:
小林氏の人柄は、とにかく「まっすぐな人」だと思います。

今回、「世代交代」を掲げて出馬していますが、世代交代と言うことで、「自民党の中でハレーションを生むのではないか」と陣営側から止められたという話もありました。しかし、「それでは自民党が変わらない」と強い思いを持つ、まっすぐな人柄だと感じます。

出水麻衣キャスター:
世論調査での支持率も上がらない中、総裁選に向けて差を詰めていくとしたら、小林氏は何ができるのでしょうか。

TBS報道局政治部 原尉之 記者:
全国の党員票の投票も、29日、30日で実質の締め切りになります。これまでは地方をできるだけ回ってきましたが、折り返しの今は改めて国会議員への支援を、どうお願いしていくかに注力していくと思います。

井上キャスター:
2024年に石破氏が党の要職を打診した際に、それを受けていればある程度の経験も積めたのではないかという見方もあります。世代交代や刷新感、そして政策通であるという点が強みだといわれていますが、どう見ていますか。

スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
私は投票する立場にはありませんが、リーダーはどうあるべきかという視点で、すごく興味深く見ています。

小林氏は能力があることは確かですが、それを実践した経験値をこれからどんどん出すべきだと言われ方をしています。素地がある、コンピテンシーがあるという点は素晴らしい強みだと思います。

一方、「何となくその人が言うと良く感じる」といったプレゼンスのような、数値化できないリーダーに必要部分をどう作っていくのかなと見ています。小林氏がまっすぐで、ファクトを話すからこそ、そこが弱点であり強みなのではないでしょうか。

高柳キャスター:
小林氏のまっすぐさがわかるポイントがあるそうですね。

TBS報道局政治部 原尉之 記者:
陣営から、「小林氏が政策などを語るときの顔が怖い」と指摘され、なるべく笑顔でいようと、台本に笑顔マークを書くなど、アドバイスを素直に取り入れるような人柄でもあると感じています。

井上キャスター:
笑顔というのは今回、高市氏も相当意識されているように感じます。

小林氏は今回、高市氏の応援に回って票をまとめることも考えられたと思いますが、そうした戦略はあったのでしょうか。

TBS報道局政治部 原尉之 記者:
一部では、「保守という枠組みで固まった方がいいのではないか」という意見の議員がいたという話も聞いていますが、小林氏は今回もブレずに「自分で総裁選に出る」という思いで出馬しているということです。

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<プロフィール>
原尉之
TBS報道局政治部 与党担当
森山幹事長、小林元経済安保担当大臣の番記者

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰