文化庁が発表した毎年恒例「国語に関する世論調査」。
例えば「付かぬ事」。ことば本来の意味を正しく理解しているでしょうか。実は、文化庁によると本来の意味は「それまでの話と関係のないこと」なんです。

時代とともに、「ことば」は変化しています。

■辞書から消えた「コギャル」 時代と共に生まれた新語続々

1990年代後半に流行した「コギャル」や、1992年にソニーが発売した「MD」など、時代を席巻したものが実は辞書から消えているのをご存じですか?

2023年に発売された「三省堂国語辞典から消えたことば辞典」。削除された1000の言葉の中には、1983年に任天堂から発売された「ファミコン」も含まれています。

一方で、時代と共に新たな言葉も続々生まれています。

文化庁が先ほど発表した「国語に関する世論調査」では、初めて「SNSの普及で言葉に影響があるか」が調査され、70%以上が「新しい言葉が増えた」と回答。

例えば…

10代
「『シャバい』はめちゃくちゃ言うっすね。遊び誘ってその日予定あるみたいな時に『それシャバいわ』みたいな。“渋い”みたいな感じですね」

他にも…

10代
「『あーね』とか」
「『なるほどね』みたいな感じで使う時に『あーね』みたいな」

10代
「ばりかっけぇ」
「かっこいいことしたときにかっこいいじゃ物足りないから『ばり』つけて『ばりかっけぇ』」

20代
「気になる人を『気にピ』とか『好きピ」とか」
「めっちゃ省略しない?」
「略す」

「好きなピープル」略して『好きピ」。調査では80%以上の人が“略語が増える”とも答えました。

そして言葉本来の意味、みなさんは正しく理解していますか?

■「役不足」「にやける」「潮時」本来の意味は?正しく理解していますか?

例えば「役不足」。文化庁が公開している動画によると…

部下「失礼します」
上司「おお、小林君!来たか!よし、じゃあみんなに紹介しよう。はいみんな注目!今日から、我が広報部の一員となりました、小林君だ。小林君にはさっそく、いま進行中のプロジェクトの一員となってもらうおことになった」

部下「役不足ですが、よろしくお願いいたします!」
上司「んん?!えーっと、いまなんて?今動いているプロジェクトだと不満だったかな?」

部下「いいえ、とんでもないです。光栄です。役不足ですが、よろしくお願いいたします!」
上司「どっちなんだよ!役不足なのかよ!」

部下「役不足ですが・・・」
上司「もういいよ言わなくていいよ!」

解説「役不足とは、本来本人の力量に対して役目が軽すぎるという意味です」

本来の意味を理解していた人は45.1%でした。

続いて「にやける」。「にやける」を表現してもらうと…

50代
「嬉しくてちょっと照れちゃう。好きなものを見た時に『にやける』」

実は、本来の意味は「なよなよとしている」なんです。

50代
「ええ?そうなんですか?全然違う解釈」
「でもそうかもよ。学校の先生に怒られている時に『にやけるな』って言われたことがあります『お前にやけんな』って」

続いて「潮時」。例文を作って貰うと…

10代
「先が見えないときに諦めの意味で『潮時じゃない?』みたいな」

調査では46%以上の人が「ものごとの終わり」を表す言葉と認識していましたが、実は「潮時」の本来の意味は「ちょうどいい時期」なんです。

20代
「普通に日本語知らないよね。間違ってました」