シリーズでお伝えしている馬毛島基地建設の今。国が1兆円以上を投じる巨大基地建設は、地域に何をもたらすのか?揺れる住民たちの思いです。
(記者)「種子島から12キロ先に浮かぶ馬毛島です。毎日休むことなく工事が続いています」

国が1兆円以上を投じて建設を進める種子島沖・馬毛島の自衛隊基地。
大型護衛艦の接岸や、アメリカ軍空母艦載機の陸上離着陸訓練=FCLPなど、国内有数の陸海空の訓練拠点となります。

2030年の完成に向けて、馬毛島と種子島あわせて6000人の工事関係者が急ピッチで工事を進めています。
(工事作業員)「とにかく工事を進めることを最優先。1日の工程がぎゅうぎゅうに詰まった中で、それでも回せるように人を増やしている」
種子島の街にも変化が起きています。
(60代主婦)「プラスになっている。にぎやかになっていい」
(タクシー運転手)「だいぶ売り上げも上がっているし、忙しい。客がいても乗せられない」

5月。種子島の漁港では朝、工事関係者を送る漁船「海上タクシー」が並んでいました。収入は1日あたり8万円で、海上タクシーに専念する漁師もいます。
その一方で、漁師たちが手放したものもあります。