「スクールの対応も犯罪の引き金になったと思う」

 デジタルタトゥーの恐怖に怯え続ける日々。ともこちゃんの両親は、盗撮をしたインストラクターだけでなく、スクール側にも許せない気持ちを抱いているといいます。きっかけは、吉井受刑者の“ある供述”でした。

 (吉井受刑者 ※法廷や捜査での供述)「十数年くらい前から働いていますが、出勤した半分くらいは盗撮をしていました。慣れた場所で子どもたちを撮影できるタイミングが分かるので都合がよかった。防犯カメラで監視されることもなく、バレるリスクも低いので」

 (ともこちゃんの母親)「スイミングスクールの対応も犯罪を誘発した。引き金になっていると思っている。体操のスペースにはコーチ1人。親も誰もいない状況を作っているのは、スクール側なので」
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 なぜ防げなかったのか。そして、もう二度とほかの子どもや保護者に同じ思いはさせたくない。ともこちゃんの両親は去年3月、スクール側に対し、事件の背景や今後の対処方法を尋ねる文書を送りました。

 【両親が送った文書 去年3月】
 「なぜ着替えやストレッチをするタイミングで、吉井氏一人のみが対応する状況を作出していたのか等、疑問でなりません。私たちが甚大な被害を受けている事実について、どのように対処されるのか釈明を求めます」

 しかしスクール側は。

 【スクール側の回答 ※内容を一部抜粋】
 「深くおわび申し上げます。吉井一磨(受刑者)から受けられていない損害賠償額について負担します。賠償額をお示しいただきますようお願いします」

 謝罪の言葉はあったものの、疑問に対する回答はなく、尋ねてもいない賠償の話で締めくくられていました。