“温暖化”も生産増を後押し!?
収益性が高いシャインマスカット。生産者が「作れば儲かる」と考える理由は、シャインマスカットのフルーツとしての特徴からも説明づけられます。
そもそもブドウは色別に3種類に分けられます。
▼青系 シャインマスカット
▼赤系 デラウェア
▼黒系 巨峰
赤系・黒系のブドウを育成するには気温25℃がベスト。それ以上の温度になると、色が付きにくく味がのらないなど、商品価値が低下しロスにつながるそうです。また、ホルモン注入や紫外線照射などで色付けを改善するという研究も進んでいますが、コストと手間がかかります。
その点、シャインマスカットには「色付きの心配が要らない」という強みがあります。温暖化が進む昨今では、気温上昇によるロスが少ない青系のシャインマスカットは収益性が高く、生産者にとって有利な選択となっているのです。
水田をぶどう畑に?品質のばらつきが課題
ただし、シャインマスカットは色付き不良のリスクがない反面、外見から品質が判断しづらく、あまり品質の良くない個体も出回ってしまうというデメリットもあります。
また、生産者の増加にともない、栽培技術が未熟な新規参入者が出てきたことも影響しているようです。米作りをしていた人が水田をぶどう畑に変えて栽培を始めるケースなどがあり、品質がばらつく要因の一つとなっています。