幕末の英雄、西郷隆盛にゆかりのある酒田市で、西郷南洲翁(さいごうなんしゅうおう)の大徳を偲ぶ会が開かれ、参加者は当時の西郷にならい、徳の交わりを大切にした交流を続けていく大切さを改めて感じていました。

酒田市の南洲神社では西郷隆盛の命日に合わせ、毎年、西郷南洲翁を偲ぶ会を開いています。今年は西郷隆盛の出身地・鹿児島県からの出席者も合わせおよそ40人が参加しました。

明治維新の時、薩摩藩は新政府側に、庄内藩は幕府側につきました。戊辰戦争で新政府側が勝利した後、庄内藩には厳しい処分が下されるとみられましたが、西郷隆盛はその懐の深さで庄内藩に寛大な処分を与えたとされています。

これ以降、庄内藩と薩摩藩はつながりをもち、現在の酒田市を含む庄内地域は西郷隆盛ゆかりの地として知られています。

薩摩士魂の会 竹之内雄作 会長「庄内に来ると、みんなが西郷さんと呼んで敬愛してくれている。昔をたずねてそれを知って将来に活かす。今は、心と心のつながりですからね。徳の交わりを大切にして交流を続けていければ」

会場では西郷隆盛を題材にした漢詩「孤軍奮闘」の剣舞も披露され、参加者が西郷隆盛に思いを寄せました。こちらの女性は映画プロデューサーをしていて、庄内藩と薩摩藩のつながりに興味をひかれたようです。

「(私の)最後の映画は西郷さんというくらいだったんですけど、庄内藩が思っている西郷さんというのを取材をしてやってみたい」

参加者は徳による地域のつながりを感じ、今後の交流に思いを巡らせているようでした。