本州は前線の影響で…大気の状態が不安定

21日にかけ、発達する低気圧が北海道を通過し、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込む影響で、北日本から西日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となる見込みです。北海道の胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方では、20日夜遅くから21日明け方にかけて線状降水帯が発生して、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

気象庁によりますと、前線を伴った低気圧が日本海にあって、東北東へ進んでいます。21日にかけて、この低気圧は発達しながら北海道地方を通過して千島近海へ進み、前線が本州付近を通過するでしょう。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、北日本から西日本では、大気の状態が非常に不安定となる見込みです。

◆雨の予想
北日本から西日本では21日にかけて、激しい雨や非常に激しい雨の降る所があるでしょう。特に北日本では、警報級の大雨となる見込みです。
20日18時から21日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
 北海道地方 200ミリ
 東北地方 120ミリ
 北陸地方 100ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、以下のとおりです。
北海道地方 胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方
20日夜遅くから21日明け方にかけて

◆風の予想
発達する低気圧の影響で、北日本では21日にかけて、非常に強い風の吹く所があるでしょう。
20日から21日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)
北海道地方 25メートル (35メートル)
東北地方 25メートル (35メートル)

◆波の予想
発達する低気圧の影響で、北日本では21日にかけて、しけとなる所があるでしょう。
20日から21日にかけて予想される波の高さ
北海道地方 5メートル
東北地方 5メートル

◆防災事項
北日本では21日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、暴風に警戒してください。また、高波に注意・警戒してください。
東日本から西日本では土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。
北日本から西日本では、落雷、竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。降ひょうのおそれもありますので、農作物や農業施設の管理にも注意してください。