居間の窓ガラスを割って中に入ってきたのは、クマでした。

16日午前11時前、北海道三笠市の幾春別川向町で、クマ1頭が平屋建て公営住宅の窓ガラスを割って、居間に侵入しました。

 安全を確認したうえで、家の中をできるだけ短い時間で取材させてもらいました。

警察によりますと、クマの体長は約1.2メートル。

 当時、家の中には80代の女性がいて、服を洗濯しているところでした。

家の中にいた女性(80代)
「グーって走って来た。窓にガラスが入っているとは思わなかったのでは。だからバーンって来た。洗濯1回終わって、2回目をやっていた。見たら(クマが)ボンっと入ってきた。(掃除機を)さっと取ったら、(クマが)ぶつかりそうになり、逃げた」

 窓から入ったクマは、女性のすぐそばを通り過ぎると、玄関の網戸を倒して出て行ったということです。

 家のそばには夫もいましたが、夫婦にけがはありません。

室内には幅9センチほどの足跡が複数残されていて、警察とハンターが付近の住民に注意を呼び掛けています。

■現場の状況は? 記者の中継リポート

 片山侑樹記者)

私はいま、クマが一時が入り込んだ住宅の前にいます。

安全を確保するため車の中からお伝えします。

住宅は、川や深い森に囲まれた普段から野生動物が出るようなエリアです。

クマは窓ガラスを割って居間の中に侵入しました。

そのまま居間を突っ切ると、玄関の網戸を金具ごと倒して、外に出ていったということです。

部屋の中には生々しい足跡がいくつも残されている状況でした。

夫婦にけがはなく、ドアや窓は役場の人がすぐに直してくれたということです。

現場周辺は警察やハンターが車で警戒を続けています。