12日から始まった那覇市議会の一般質問で、市議から市内の小中学校に通うトランスジェンダーの児童生徒数を問う質問があがりました。これを受けて市民グループは抗議の声をあげています。



那覇市議会9月定例会は12日から一般質問が始まり、参政党公認で7月にトップ当選した和田圭子市議が、市内の小中学校に通うトランスジェンダーの児童生徒数について質問しました。

▼那覇市教育委員会 比嘉真一郎 学校教育部長
「本市立小中学校において、トランスジェンダーの児童生徒の人数に関しては、プライバシー保護の観点から、調査を行っておりません」

また、和田市議は教育現場でのLGBT教育について、否定的な考えを示しました。

▼和田圭子 那覇市議
「学校でLGBT教育を行うこと自体が、トランスジェンダーを増やすことにつながる可能性があるということ。トランスジェンダーの生徒に対して、必要な対応は心の性別に基づく配慮よりも、心の傷を治療できる心理士を紹介したり、配置して対応してもらうことではないかということです」



和田市議の質問をめぐっては、市民グループから取り下げを求める声があがり、市役所前では抗議する人々も見られました。

▼質問に抗議する人
「議会で、公の場でこういう発言をされるということで、どれだけ深く傷つくか想像できない人なんだなと思いました」
▼質問に抗議する人
「子どもたちに必要なことは『支援ではなく治療』という話や、伝染するような科学に基づかない発言が出ていたのがすごくショックですし、怖いことだなと思いま す」



―配慮より治療が必要?
▼和田圭子 那覇市議
「治療もあるということですね、配慮ももちろんあります」

那覇市は2015年に「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言を発表しており、来年度は「性の多様性条例」を制定する予定です。