企業側もサポートして「労働環境を良くしたい」

谷本さんは、一般的に昔に比べれば働きやすさという面では良くなっているとしつつも、「時代がさらなる働きやすさを求めている」と話し、企業がそれに合わせていかないと離職問題はなくならないと考えている。

そこで、立ち上げたのが離職率低下に向けたコンサルティング事業「MOMURI+」だ。

【働く人向け】
▼退職情報開示サービス(1社6000円)

⇒例えば2社から内定をもらった人に退職理由などのデータを公開。「逆に退職理由として企業に非がなかったものも含めありのままのデータが見られる」(谷本社長)
▼「ブラック企業の見分け方」講座など
【企業向け】
▼モームリ顧問制度
▼「退職代行を使われない会社づくり」セミナーなど

――ブラック企業の見分け方講座。どういう会社がブラック企業?

『アルバトロス』谷本慎二社長(36):
「色んなポイントがあるが、例えば大学生に向けて言ってるのは『ホームページをちゃんと見ましょう』と。小さい企業なのに、▼社長の写真が前面にいっぱい載っている、▼『世界を良くしていくんだ』などのきらびやかな言葉がある場合は、大体ワンマン社長だったり、パワハラ社長だったりというのにリンクしている」

――企業向けには、「退職代行が使われないような会社作り」と

谷本社長:
“離職率を低下させるための秘訣”を企業に伝えている。例えばZ世代と呼ばれている世代は、業種についてよくわかっていないとか、みなし残業をわかっていないとか。それを理解した上で面接などをしないと、すれ違いが起きてしまうというのを伝えている。事業として退職代行を増やしていきたいというよりは、企業側のサポートもして“労働環境を良くしていきたい”という思いが強い」

(BS-TBS『Bizスクエア』 2025年9月6日放送より)