隣県よりも「割安」

富山市中心市街地で相次ぐホテルの開業ラッシュ。

富山市桜木町では2032年度の完成を目標にホテル新設などの再開発計画が進むほか、富山駅前では大和ハウス工業がことし12月に新たなビジネスホテルの建設を始める予定です。

背景にあるのが観光客の増加です。

県によりますと、2023年の県内の観光客の入れ込みはのべ約3892万人、コロナ禍前を上回り過去10年間で最多となりました。

また、隣県の宿泊価格も富山でのホテル建設ラッシュを後押ししていると専門家は指摘します。

帝国データバンク富山支店 大場正範さん
「金沢や高山。こちらはもうかなりホテルも埋まっている状態で価格も高いと。そういった状況で少し割安で空いている、魅力のあるように映る富山県のホテルに泊まって富山の観光を楽しもうという方が増えている」

ある旅行サイトの週末の宿泊料金の平均は金沢で3万円台、高山で4万円台なのに対し富山は2万円台と比較的割安です。

2年前には北陸新幹線の敦賀延伸を見据えホテル戦争の様相を呈した富山。

さらに、円安の進行や「ニューヨークタイムズ効果」などでインバウンドの宿泊需要が高まる中、富山市中心部は今まさに「第二次ホテル戦争」に突入しています。