医師「300g台でも元気に生活するような時代に」「胎児は人として治療」

胎児は人ではないのか。新生児医療の現場からはこんな声があがる。

埼玉医科大学(新生児科)加部一彦 特任教授
「日本では、在胎22週を超えれば早産になる。今はもう22週、300g台で生まれる子もかなり助かって、元気に生活するような時代になってきた。どこから胎児で、どこからが新生児なのかということは、医療の世界では、もうかなり認識が変わってきたと思う」

母親のお腹の赤ちゃんを手術する事もあるという。

埼玉医科大学(新生児科)加部一彦 特任教授
「お腹の中にいながら治療するわけです。胎児が治療の対象になっている。治療の対象ということは、人として治療しているわけですから、法的な問題というのは、まだまだ議論が尽くされてないような気がする」

「命をかけて娘を残してくれた妻のためにも…」オンライン署名賛同者は既に9万人超

交通事故で妻を亡くし、娘の日七未ちゃんに重い障害が残った研谷友太さん。育児休暇を取って、日七未ちゃんに付き添い続けている。

――絵を飾られているんですね

研谷友太さん

「3人揃う事ができなかったので、今回の事故がなかったらこうだった」

沙也香さんは、同じ勤務先の後輩だった。4年間の交際を経て結婚。正義感が強く、明るく優しい性格に惹かれたという。

研谷友太さん
「おっちょこちょいな部分もありましたけれども、それも含めて彼女のかわいらしさでもあり、彼女がそばにいるだけで周りの人が笑顔になる」

2025年7月に出産を控えた沙也香さんは、お腹の子の為に健康に気を使い、近所への散歩を日課として続けていた。

研谷友太さん
「一度、流産も経験しているので、ようやく安定期にも入ってきて、(出産が)目前でしたので、本当に楽しみにしていた」

友太さんは今、日七未ちゃんの存在が生きる力になっているという。

研谷友太さん
「本当に 『生きてくれてありがとう』 という気持ちしかなくて。かわいいんです。娘がいるからこそ、生きてくれてるから頑張れる」

「娘を被害者として認めて欲しい」そう訴える研谷さんは、オンラインの署名活動を始めた。賛同者は既に9万人を超えている(8月30日時点)。

9月2日の初公判の日に、名古屋地検に提出する予定だという。

研谷友太さん
「社会への一石じゃないですけれども、命をかけて娘を残してくれた妻のためにも、今を頑張ってくれてる娘のためにも、こうしたことが議論されることが、娘がこの世に生を受けた証でもある。娘の尊厳、人としての尊厳を無視するような対応はせずに、しっかりそこは対応して欲しい、そこだけ」