自民党はきょう、参議院選挙で敗北した要因を総括する文書について協議しましたが、とりまとめは来週に持ち越しとなりました。一方、“総裁選の前倒し”を求める議員の動きは加速しています。

午後開かれた自民党の総括委員会の会合。参院選に敗北した要因を総括する報告書の素案が示されましたが、終了後、木原選挙対策委員長は…

自民党 木原誠二 選対委員長
「敗因は様々な要因があると思いますので、なるべく網羅的に書いていきたいと。まだ足らざるところあるというご指摘でありましたので、また追加的に加えていきたい」

来月2日に再び会合を開き、取りまとめる考えを示しました。

自民党関係者によりますと、きょう示された案には敗因として、▼「政治とカネ」の問題などが盛り込まれたということですが、焦点の石破総理ら党執行部の責任については明記されなかったということです。

こうしたなか党内では、“総裁選の前倒し”に向けた動きが活発化しています。

 自民党 神田潤一 法務大臣政務官
「今回の総裁選挙の前倒しでリセットして自民党の再生のためにリスタートしていく、それが国民のためになっていく」

きのう、神田法務大臣政務官が辞任したとしても、前倒しに賛成する意向であることを示唆したのに続き…

自民・小林環境副大臣
「開かれた総裁選を通じて選ばれたリーダーのもと、一つになって取り組むことが自民党が変わるために必要」

小林環境副大臣も総裁選を前倒しすべきだと表明。必要があれば副大臣を辞任する考えを示しました。

また、中堅・若手およそ10人で会合を開いた旧茂木派の議員からは。

自民党・旧茂木派 笹川博義 農水副大臣
「(Q.前倒し求めるということで一致?)もちろんそうですよ。(総裁選前倒しに)反対する人は1人もいない。衆議院・参議院の敗退を受けて、もう一度やっぱり党員の皆さんにも意思を確認する機会は必要でしょう」

石破内閣のなかからも公然と出始めた“総裁選の前倒し”を求める声。「ポスト石破」候補の1人でもある小泉農水大臣は。

自民党 小泉進次郎 農水大臣
「一議員としてもしっかり対応を考えていきたいと思います」

多くを語りませんでした。

一方、石破総理の盟友でもある村上総務大臣は…

自民党 村上誠一郎 総務大臣
「最近の世論調査を見ていると、総理の努力や成果がだんだん理解されてきてるんじゃないか」

石破総理の続投を支持する考えを示しました。

自民党重鎮
「このままだと自民党がバラバラになくなってしまうんじゃないか」

「責任」をめぐって、二分する状況になっている自民党。野党は冷ややかな目で見ています。

立憲民主党 野田佳彦 代表
「どっちにしろ決着をつけて、早く対応できるような体制に入らなければいけないんじゃないか。それは責められている側も責めてる側にも両方共通していることではないか」