「4つのエリア」に分けられ再開発

では、そのエリアを1つずつ見ていきます。まずは、なんば駅を中心としたエリア「シン・なんばターミナル」。南海なんば駅をブラッシュアップすることを目指していて、2023年に「なんばパークスサウス」が開業し、2024年には「なんばパークス屋上公園」がリニューアルして、景色が変わりつつあります。
次はその東のエリア。こちらはエンターテインメントを重視していて、NGK(なんばグランド花月)を中心に新たな魅力を創出します。併せて、旅客機の操縦体験ができる施設「ANAスカイコネクトなんば」が2025年にできたほか、2031年には先述のホテル「ハイアットセントリックなんば大阪」含む複合ビルが開業予定です。
そして西側のエリア「新駅ライフ・ステイ」。2031年開業予定の「南海新難波駅」の周辺に、都市型の住居が新たにできるということです。他にも、マンションやホテルも建っていくということで、今後は住む場所にもなっていくということです。
ミナミでもさらに南のエリアの開発は「ダイバーシティ(多様性)」がキーワードで、インバウンドビジネスの集積・拡大を行います。世代や国籍を超えて交流できるような場所にしていく狙いがあるということです。
2022年には星野リゾートの「OMO7」が開業。2024年には南海電鉄が通天閣をグループ化しました。通天閣がある“コテコテ”な雰囲気のエリアが、ミナミの玄関口の一つになっていくかもしれません。
この4つのエリアの拠点となるのが、2023年に完成したなんば広場。元々タクシー乗り場だった場所が広場になりました。パラソルなども設置されていて、ここから様々な場所に分散していってほしいという構想を立てているということです。
これについて荒木氏は、「インバウンド向けの計画であることは間違いない」とした上で、魅力が分散することで観光客も分散することから「オーバーツーリズム対策に繋がり、大阪府民にもメリットがある」とみています。














