人口減少が続く中、共同体の維持が困難な「限界集落」が増えています。
そして、そうした集落では空き家の増加も大きな問題となっていますが、鳥取県伯耆町では、空き家を解体して集落の生活を守ろうと、住民たちがクラウドファンディングに挑戦しています。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「これも空き家です。前、商店をやっとられたんですけど今施設におられます。で、あれも空き家です。その下も空き家。」
住民の半数以上を65歳以上の高齢者が占め、生活道路や冠婚葬祭など、共同体としての機能が果たせなくなり維持が困難になりつつある「限界集落」。
人口約60人の鳥取県伯耆町添谷地区もそうした「限界集落」の一つです。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「10年ぐらい前までは、大体100人ぐらい住んでたんすけど今もう現在59人ぐらいになってしまいまして」
「空き家の数も13軒ぐらいありまして全体が43軒分の13軒で、少子高齢化人口減少の真っ只中の集落です。」
自治会長を務める本庄さんは今年で67歳ですが、地区の中ではまだ若手の方だと話します。
増え続ける空き家は倒壊の危険もあり、環境の面からも過疎化に拍車をかける一因となっています。
そして、空き家と同じくらい地区の人達が頭を悩ましているのが「雪」です。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「標高が380メートルぐらいありまして、雪も結構一晩で1メートルとかそういう降り方もしますんで」
店や郵便局があるところまでは車で10分ほどかかりますが、大雪になると各家の駐車場から雪かきをして車を出すのはとても大変です。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「これは町道になっていますので雪かきはやってもらえるんです。」
Qこういう道は?
「枝道はここから奥は自分らで部落でかかんといけないと」
「空き家」と「雪」。
2つの問題を解決するために住民が考えたのが「共同駐車場」です。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「空き家を解体してそこを駐車場にして、枝線の車をそこに停めて大雪が降るとかいうときにはそこを駐車場にして、除雪をちょっとでも減らしてなおかつ空屋の問題も全部ではないですけど、解消できるんじゃないかと」
但し、空き家の解体にはまとまったお金が必要です。
所有者が負担できないため、地区の人たちはクラウドファンディングで費用を集めようと考えました。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「これが今回解体をクラウドファンディングでお願いしている空き家です。」
解体予定だという空き家は人が住まなくなってから5年ほどですが、老朽化は激しく、瓦屋根はところどころはげています。
近所住民
「気を付けてくださいよ。そこ瓦が。上からも落ちるし危ないとこですけんな。雪が降ると上から溶けたやつがここに流れてきてものすごい雪で」
瓦が落ちてくる危険な空き家を解体し、町道にも面しているこの場所に共同の駐車場をつくる事で、雪かきの負担も減らすことを目指します。
目標額は350万円、限界集落の問題を理解してくれる人たちの協力を求め、青パパイヤなど地区で収穫された農産物を返礼品として贈ることにしています。
伯耆町添谷地区 自治会長 本庄純一さん
「皆さんの協力をお願いして、それで少しでも集落を良くしていきたいと思いますんで、ご協力お願いします」














