解体費10億円“負担なし”再生案
高松市に住む建築家の長田さん。体育館の保存を訴えています。

旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長
「本当に明るい未来が、あそこにあると思いますよ。今は廃墟と言う人いるが」
長田さんは複数の企業の支援などを受けて、民間団体を設立。体育館を再生する計画を県に提出しました。

旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長
「あそこにホテルのフロント。3階の受付。あとはカフェ」
県から建物と土地を買い取り、宿泊施設として整備する案です。年間約1億円から3億円の営業利益を見込めるとしています。

旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長
「1階2階のホテルで収益を取りながら、旅行してきた人と、県民が利用する場所が混ざることで、文化交流施設みたいなものになればなと思っている」
さらに初期投資にかかる30億円から60億円については、既に調達のめども立っているといいます。

つまり、県は解体費用の10億円を負担せず、むしろ売却益が得られる、そんな計画です。
旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長
「民間が自分らでお金出し合って購入までを考えての提案というのを、なぜ議論もせずに門前払いするのか」
再生計画に対し、香川県の池田知事は…

香川県 池田豊人知事(18日)
「具体的な提案ではないと考えており、先延ばしすることはできないものと考えている」 
県が解体を先延ばしにできない理由。それは体育館に面する道路が地震発生時の緊急輸送路になっているためです。
これに対し、長田さんらは専門家による“建物の倒壊などの懸念はない”などとする評価書を県に提出しましたが…

香川県 池田豊人知事
「懸念される南海トラフ級の地震において、倒壊の可能性が高いという結論が得られている。この状態はできるだけ早く解消していかないといけない」
解体か、再生か。香川県民は…

香川県民
「ホテルにすると、直してな大変でしょう。(完成から)60年経ってるからな…もうやっぱし解体の時期と違いますか」

「場所的にも良い場所なので、僕はあった方が良いような気がします。解体なんてお金かかることですし、生み出さないので」
長田さんらは県に対し、対話の場を設けるよう強く求めています。

旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長
「香川の文化の礎に一つ物を残そうと、このチャンスを県は生かすべきなんじゃないか。県には一度ちゃんと立ち止まった形で、協議に応じて欲しい。県民に見える形で議論したうえで、解体するのか。本当に僕らに任せていいのかも含めて、再度ちゃんと向き合って話し合いたいなと思っています」














