第107回全国高校野球は21日、準決勝が行われ夏の甲子園は日大三高(西東京)と沖縄尚学が決勝に進みます。

日大三高に敗れたものの県岐阜商が健闘するなど名勝負が見られた一方、広陵高校(広島)が部員による暴力行為で出場途中辞退といった出来事もありました。

決勝(23日)を前にスポーツジャーナリストの小林信也さんに話を聞きました。

公立高校は私立に比べてハンデがある?

Q.今年の夏の甲子園についてどんなことを感じましたか

スポーツジャーナリスト 小林信也さん
皆さん「美談作り」が好きだなと感じました。公立高校が私立に比べてハンディキャップがあると勝手に決めつけていますが、そうとも限りません。県岐阜商は戦前から強い学校です。県立高校野球部にハンディがあると思われているのには監督教諭の異動が挙げられます。同じ学校に長く勤められないために、かつて野球部が強かったのに監督が異動してチーム力が落ちるということもありますが、県岐阜商の歴代監督についてはまた別です。私学で甲子園を沸かした監督が、いつの間に岐阜商の監督を務めているといった、そういう名門チームなんですよ。

Q.私立と一部の公立・県立の差がなくなってきているのですか

スポーツジャーナリスト 小林信也さん
ある私立の先生に言わせると、中には全員特待生という県立高校野球部もあって羨ましいと。実は私立高校の野球部はさほど特待生は多くないんですよ。
優勝を争うようなチームになれば別ですが。岐阜の場合は県全体で野球に特化した取り組みなどもやっているのです。