「僕たちは、ドリームチーム」

Q.オラフコーチについて。あなたの成長をどう引き出してくれましたか?

ワーホルム:オラフコーチの素晴らしいところは知識や経験が豊富だということ。自分が教えていることを理解せずに良いコーチにはなれない。彼は知識が豊富だし、シンプルに説明してくれる。何気ない会話でもちょっとした改善につながるんだ。常に新たなアイデアも出してくれるし、僕のモチベーションが下がらないようにもしてくれる。僕たちは8シーズン続けて世界のトップにいる。それを可能にするのは、新たな方法に挑戦し、新鮮さを保ち、違った方向から考えられることが大事だと思う。オラフコーチのアプローチは心や体の仕組みを大事にしている。彼無しではやってこれなかったと思うし、彼も同じ感覚であると願いたい。オラフコーチは明らかに僕ほど速くは走れないけど、僕はオラフみたいに上手くコーチできないから、僕たちはドリームチームだと思う。

インタビューに応えるワーホルム

Q.今年開催される東京世界陸上について

ワーホルム:東京ではオリンピックでの1回しか走ったことはないけど、世界記録を更新しているし、(国立競技場は)大好きなスタジアムのひとつだよ。東京でのレースは人生最高のレースだった。東京に戻ることができるから、今度は沢山の観客がスタンドで応援してくれるといいな。それを本当に楽しみにしている。ここで長時間トレーニングしているのは、東京世界陸上での金メダルに向けて、とてもモチベーションが高いからさ。

―大事なのは相互尊重と、コミュニケーションー

Q.ワーホルム選手はオリンピックと世界陸上で金メダルを獲得し、世界記録も樹立しました。彼の最終目標はなんだと考えますか?

オラフコーチ:彼は東京五輪で世界記録を樹立して、世界一の選手になった。あの時、私は「君には3つの選択肢がある」と言ったんだ。1つ目は、「やめることができる」ということ。全てを手にしたのだからね。でも陸上と同じくらいの情熱を見つけられるまではお勧めしないよと伝えた。2つ目は、「お金稼ぎをすることができる」ということ。でもこれも同じく新しい情熱を探さないといけない。3つ目は、「陸上を続けて人生を楽しみ、もっと速く走れるかを挑戦し続ける」ということ。彼は続けることを選んだんだ。

インタビューに応えるオラフコーチ

Q.オラフコーチとワーホルム選手の関係を見ると、まるで友達のように見えます。ワーホルムという一人の人間をどう思っていますか?

オラフコーチ:ワーホルムは素晴らしい人で、指導出来て光栄に思っている。いい関係を作るために重要なのは、相互尊重とコミュニケーションだ。この2つがあれば、決して悪い方向にはいかない。どちらかが欠けていれば長続きしないし、続いたとしてもいいものにならないと思うよ。

東京世界陸上は、9月13日(土)から21日(日)の9日間のスケジュールで、国立競技場(東京)で開催される。男子400mハードルの予選は大会3日目の15日(月)、準決勝は大会5日目の17日(水)、決勝は大会7日目の19日(金)に行われる。