大崎町假宿の川畑食堂です。地震では、棚が倒れ、食器が床に落ちるなどの被害を受けました。

(川畑興江さん・80)「今まで記憶にないような大きな地震、これで終わりと思うくらい強かった。一年経つのが早くてびっくり」

82歳の夫と2人暮しの川畑さん。去年の地震以降、食器棚を留め具や滑り止めで固定しています。

地震により休業していた食堂はなんとか再開しましたが、割れた皿やガラスは、今も残っています。

(夫・紘一さん・82)「まだ片付けていない、ガラスだけは」

(川畑興江さん・80)「捨てないといけないけど重い。年だから」

1年前のあの日以来、小さな揺れにも敏感になっているといいます。

(川畑興江さん・80)「一番怖いのは地震。(あれ以来)ちょっと揺れただけでも、『地震だ』と思う。携帯をみたら違った、地震に関してはトラウマになっている」

県内では、先月、トカラ列島近海を震源地とする群発地震で、悪石島で最大震度6弱を観測。地震のニュースを目にする度、当時の恐怖がよみがえるといいます。

(川畑興江さん・80)「分かる、あの人たちの気持ちが。大変。一日中続くなんて。早く収まってほしいと思っていた」

30年以内に高い確率で起こるとされている南海トラフ巨大地震。川畑さんは、「地震の記憶を忘れず、常に危機感を持ち続けてほしい」と話します。

(川畑興江さん・80)
「お客さんも当時は地震について話したが、1年経ったらない。忘れたかな、みんな」

「南海トラフはいつ来るか分からない。あすあるかもしれない、忘れないで常に気を付けていかないと」