8月~10月で最大7万5000円上昇する「価格高騰シナリオ」濃厚

 柏村主席研究員がことし7月時点で発表した猛暑インフレに関する“3つのシナリオ”。気象データや農作物の生育、価格などをAIに学習させて、4人家族への月平均の影響をシミュレーションしたものです。

■価格安定シナリオ
 気温高め/天候は比較的安定/農作物の生育順調
 食費 0円~ー1000円
 電気・ガス +500円~1500円

■価格標準シナリオ
 全国な猛暑/野菜価格は全体では高止まり
 食費 +3000円~5000円
 電気・ガス +2000円~4000円
 →8、9、10月支出「最大+2万7000円」

■価格高騰シナリオ
 記録的な猛暑/野菜・コメが全国的に不作/価格高騰
 食費 +8000円~1万5000円
 電気・ガス +5000円~1万円
 →8、9、10月支出「最大+7万5000円」

 7月時点では55%程度の確率で「価格標準シナリオ」になるという予想でしたが、最大支出が7万5000円上がる「価格高騰シナリオ」が濃厚になってきています。

 柏村主席研究員の発表時点から酷暑が継続的に進み、シナリオ発表当時は「価格高騰シナリオ」は発生確率30%でしたが、1か月半程度経ち、その確率は上がっていて「価格高騰シナリオ」になることが濃厚だと分析しています。

 前田智宏気象予報士は8月になって40℃を超える気温も日も多くなっていて、記録的な猛暑は避けれない状況になっているとしています。