変わる熊本の今を追う!「ニューウェーブ!」先月に始まった「くまモン!Pay」など、近年、広がりを見せるキャッシュレス決済。中でも特定の地域内だけで使える「デジタル地域通貨」は、独自の進化を遂げています!

天草市産業政策課 原田勇介さん「全国でも画期的な取り組みかな?」
市民「非常に使いやすい」
のさりー利用 橋本咲耶花さん「あって当たり前の存在になっている」
他の電子マネーにはない、地域を元気にする仕組みとは!?

天草市は、デジタル地域通貨を積極的に活用し、様々な取り組みを行っています。
それが天草市内だけで使える電子通貨「天草のさりー」です。
※のさる=「授かる」という意味の方言

天草市産業政策課 原田勇介さん「天草市内で流通する循環するお金が増えることで、どんどん市内の経済が活性化していく。天草市の経済を元気にする効果がある通貨」

運用をはじめた当初は、補助金の交付などの受け皿として限定的に利用されていましたが、去年から現金をチャージする機能が加わり、日常使いできる地域通貨に進化しました。アプリを使って、市内21か所に設置されたチャージ機で いつでも現金をチャージできます。そのポイントは、天草市内のお店など 950箇所で利用できるんです。
天草で3店舗展開する、こちらのショッピングセンターも「のさりー」に加盟しています。
買い物客に聞くと・・・
――「のさりー」を使っていますか?
買い物客「名前は聞いたことがあるけど、利用したことはない」
買い物客「基本的に現金かPayPay」
買い物客「スマホに入っています。こういった買い物にも利用しています」
買い物客「子どもの入学祝い金などで利用」
およそ3割の人が、のさりーを使ったことがあるとのこと。さらに・・・
買い物客「毎日、健康のために歩いているんですけど、のさりーで歩くとポイントが貯まるので」
天草市を含む県内23の自治体が運営する健康アプリ。ウォーキングや、各種健診の受診などでポイントが貯まり、様々な特典を受けられますが、天草市ではそれに加え、「のさりーポイント」も交付しています。
天草市健康増進課 佐々木一美さん「日頃から健康作りに励んでいただいて、ご褒美としてあまくさのさりーをゲットしていただいて、それをまた地域経済に還元していただいて、ダブルでお得な事業になっています」
こうして、のさりーは幅広い世代に広がっています。地域のスーパーで買い物をするこの男性も・・・
天草市民 濱﨑二丸さん(79)「1932?・・・1、9、3、2、支払い!完了!便利ですね。非常に使いやすいです。財布から数えるのも大変ですし、それがなくなっただけでも非常にいいですね。天草市内ではとくにかくこれだけです。私にとってはこれで『のさった』(授かった)ということです」
一方で、高齢者の中には・・・
買い物客「使うのは現金ばっかりです。デジタル通過はわからない」
買い物客「80歳だから分からないです」