あの日の空襲の記憶

80年前の5月5日、田辺さんは自宅の前からB29が米山の方向に飛んでいくのを見ました。「いなくなったから、やれやれと思って家に入り、少したってからまた飛行機の音がしました。折り返してきたんだろうか」そう思った矢先でした。

田辺松蔵さん(86)
「ドッカン、ドッカンと5、6回ものすごい音がしました。家の戸もビリビリ揺れました」

6発落とされた爆弾のうち、当時田辺さんが住んでいた実家から最も近くに落ちたもので、400メートル離れていたそうですが…

田辺松蔵さん(86)
「一面のガラス戸なんですよね。そのガラス戸が5、6枚も割れた」

自宅の斜め向かいにあった理髪店のガラス戸が爆風で割れました。落とされたのは50キロ爆弾でした。