“過去の教訓”生かせていない現状 メイさん「企業は本気ではなかったのでは」

井上キャスター:
企業として、もっとやるべきことがあるのではないかという気がしてしまいます。

パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
言葉が悪いですが、企業からしてみれば、売上が上がったから喜んでいる部分はあると思います。

しかし、問題は3つあります。まず▼フードロス▼転売問題▼企業の教訓です。

「企業の教訓」として、初めてポケモンとコラボをする、まだ世の中にないキャラクターカードであるなど、そういった理由で予想がつかなかったと言うのならば、まだ分かります。でも、今、ポケモンカードは世界でものすごい人気があるわけで、これは(反響があると)分かったはずです。

井上キャスター:
しかも、今回は“マクドナルド限定”ですから、もう1個、箔が乗っています。

パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
さらに、マクドナルド側は「限定」「すごい魅力です」「他にないですよ」と、とても煽ったわけです。

初めてだったら分かるのですが、今回はそうではないです。前にも「ちいかわ」や「マインクラフト」「エヴァンゲリオン」などでも、同じことが発生したので、教訓が生かされていない

「転売問題」としては、はっきり言うと「転売をなくす」ことはほとんど不可能だと思います。とは言いながらも、企業がどれだけ本気で転売を阻止したかが、私には疑問です。

メルカリと本当に転売阻止をするというのであれば、画像提供だけではなく、今AIという技術もあるわけで、そのAIが分析した画像が「これは例のポケモンカードですね。これは駄目です」と弾くなど、今以上にできるはずです。(そうすれば)100%の転売を阻止するのは無理でも、これだけの出品はなかったはずです。

だから、大変失礼かもしれませんけれども、そこまで本気ではなかったと、そう感じてしまいます。