「平和はいつも作り続けないと、戦争はすぐ起こる」
広島の声はどれだけ世界に届いているのでしょうか。

――トランプ氏の「原爆が戦争を終わらせた」発言をどう感じますか?
アメリカ人
「一理あると思います。最終的に戦争の終結につながったのは事実だから。でも、苦しみや破壊、現在まで続く深刻な影響を終わらせたわけではないと思います。本を読むだけでは分からないことがあります」

外国人観光客(16)
「“戦争の終わり”示すものと考えられていると思う。日本の人たちに与えた影響や、深刻な余波についてはあまり語られません。出来事の一つとして語られるだけです。(ここで見たものは)教科書とは全く違いました」
式典に参列した大使にも聞きました。

イギリス(核保有) ロングボトム駐日大使
「英国は核兵器のない世界という長期的な目標に対して、強いコミットメントを持っています。効果的な軍備管理、軍縮、及び不拡散措置の維持と強化向けて、引き続き努力をしています」

――昨今、世界で核の脅威がエスカレートしていることについてどう思いますか?
パレスチナ シアム駐日大使
「ガザの現状をみてください、まるで核攻撃を受けたようです。私たちは広島・長崎の人たちと同じ痛み、強い共感を抱きました」
被爆証言を行っている田中稔子さん。田中さんは6歳のときに爆心地から2.3キロの場所で被爆しました。

これまで訪問した国と地域は90にのぼります。
――世界で話をすることの意味をどのように感じていますか?
田中稔子さん(86)
「皆さん本当に知らない。アメリカでは『原爆を使ったから戦争が終わったんだよ』と良いことに使ったような言い方をされた。平和っていつも作り続けないと、すぐにね…戦争ってすぐ起こりますよね。私たちが生きている間は、絶えず『核兵器を使われたら』『戦争をしたら、どんな悲惨な思いをするか』を話し続けなきゃいけないと思ってます」