広島の平和記念式典に初めて参加したICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの事務局長は、日本政府に対し、「核兵器禁止条約に参加すべき」だと訴えました。
アメリカ軍が広島に原爆を投下してから80年。石破総理は平和記念式典で、「核兵器のない世界」に向けた取り組みを主導すると誓いました。
石破総理
「広島、長崎にもたらされた惨禍を決して繰り返してはなりません。非核三原則を堅持しながら、『核兵器のない世界』に向けた国際社会の取り組みを主導することは、唯一の戦争被爆国である、我が国の使命であります」
この言葉を会場で聞いていたのが、国際NGO「ICAN」のメリッサ・パーク事務局長です。
事務局長の参列は初めてで、パーク氏は式典を前にこう話しています。
国際NGO「ICAN」 パーク事務局長
「参列は心を揺さぶられる経験になると思います。(被爆が)過去の出来事ではなく、80年にわたる人々の苦しみの始まりだと知ることになるでしょう」
ICANは核兵器廃絶の条約づくりを目指して発足し、2017年には、活動が「核兵器禁止条約」の採択に繋がったとして、ノーベル平和賞を受賞しています。
パーク氏は核の保有が抑止力になるとの考え方を真っ向から否定しました。
国際NGO「ICAN」 パーク事務局長
「核兵器が使われるリスクは、かつてなく高まっています。今こそ、核を捨てるべき時です。核保有国と同盟国が描く“核による抑止力が世界平和をもたらす”という詭弁は、グロテスクで危険な嘘です」
そして、日本が批准していない核兵器禁止条約について、条約が実現したのは「被爆者たちが体験を語ったおかげだ」としたうえで、政府に参加するよう訴えました。
国際NGO「ICAN」 パーク事務局長
「日本は唯一の被爆国としてリーダーシップをとる必要があります。石破総理、被爆者の声に耳を傾けてください」
パーク氏は、9日に行われる長崎の平和祈念式典にも参列する予定です。
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