“寝ていてもお金を生む山” 理由は送電線が通っている

「“寝ていてもお金を生む山”なのかなと思います。送電線が通っていますので、送電線の下が『線下補償』という形で、それぞれの借地料や線下補償料が支払われています」(永野彰一さん)


ポイントは鉄塔と送電線でした。所有地に送電用の鉄塔があり、数百mにわたり電線が通っています。このため電力会社から一定額が支払われていました。

(永野彰一さん)
「年間で10万円になります。本当に大きいですね」


一方、この山の購入額は…

(永野彰一さん)
「4万4000円になります」

つまり、4万4000円で買った土地が、毎年10万円ほどの収益を生み出しているのです。鉄塔や電線の周囲で木々の枝が伸びても、電力会社が伐採してくれて保守する必要はありません。さらに、電力会社側から伐採のたびに数千円が支払われます。


(永野彰一さん)
「基本的に送電線を撤去しない限り、例えば原発が止まったり、火力発電所が止まったりして、電力を供給する先が止まったとしても、この敷地料は入り続けるんですよ」

永野さんは全国にこうした『金のなる山』を数多く持っているのです。

1本200円…山の土地にある『電柱』×『本数』がそのまま収入に


別の日、永野さんが「投資物件を調査に行く」と聞いて、取材班は同行することにしました。やってきたのは京都府南丹市。携帯の位置情報を頼りに、山のかなり奥地にある目的地に向かいます。

(永野彰一さん)
「今回買うところは、いま(売値は)1円ですけれども、30年前は280万円で買っているんですね」

土地の所有者は処分することを優先して、タダで譲るわけにはいかないので1円で売り出したといいます。


永野さんはこれまでも、ほぼお金を払わずにいくつもの山を購入しました。タケノコなど自然の恵を楽しんできたといいますが、今回の目的は別のところにありました。