『駄々こねるな』――相次ぐ誹謗中傷が事件化

しかし、松永さんの苦しみはそれだけでは終わりませんでした。以下は、SNSで投稿されたり、松永さんに送り付けられたりしたメッセージの一部です。

『駄々こねるな、事故で妻と娘を亡くしただけだろ』

『金や反響目当てで闘っているようにしか見えませんでした』

『ナイフで滅多刺しにして命を奪う』

『池袋暴走事故の松永よ子どもと妻死んで悲しいか?笑 おつでーす』

【写真を見る】松永さんに送り付けられたメール 送信者は中学3年生の女子生徒だった 

松永さん「最初はびっくりしました。なぜ顔も名前も知らない人にここまで言われなければいけないのか。次に悲しさがこみ上げてきました。真菜と莉子のことまで侮辱されると、本当に『悲しい』という一言しかありませんでした」

警察は、松永さんへの誹謗中傷などのうち、事件として扱った4件で5人を「侮辱罪」「脅迫罪」「威力業務妨害罪」「名誉毀損罪」で摘発しました。

松永さんは、このような言葉に対し「物理的には対応しても、心理的には受け取らないようにしている」と話します。しかし、必要以上に自分が傷つかないための努力は「最初は難しかった」と振り返りました。