アメリカとロシアの情報機関“腹を割って”会談?

ーーアメリカの情報機関CIAのバーンズ長官とロシアのSVRのナルイシキン長官との会談が11月14日、トルコで行われました。バーンズ長官はウクライナ侵攻の解決に向けた交渉ではなく、核兵器を使用した場合、どのような結果がもたらされるかについてメッセージを伝えたということです。会談について黒井さんはどう思いますか?
「一時期、プーチン大統領は核兵器を使うんじゃないかという観測が世界中に流れて緊張が高まりました。それに対して両国、特にアメリカとロシアは核戦争を望んでいませんから最終的な対話チャンネルをいかしていこうということで、軍の高官ではなく、両国のスパイ組織のトップですから、いわゆる両サイドの大統領特使のような形で腹を割って話をしたということ
とだと思います」

ーー今までロシアは割と反発してくることが多かったように思うんですが、今回はどう思われますか?
「両者の会談はロシア側がおそらく望んでいます。やはりその核戦争みたいなものに突入するというのはロシアも今は望んでないというメッセージを先週ぐらいから盛んに出してるんですね。それを使わずにアメリカ側に荒立てないうちにウクライナを支配したいというのがロシア側の本音ですから、そういう意味ではロシア側がこうしたチャンネルを今必要としているということです。核の戦いという話は持っていかずに何とかアメリカにウクライナから手を引いてほしいということなんで平和に向けた動きは時期尚早なんですが最悪の事態に関しては両サイドとも一応ブレーキをかけたいという意向はあります」
(2022年11月17日放送MBSテレビ『よんチャンTV』より)