「地元に、社会に、貢献できる弁護士に成長した娘の姿を、想像するような日々」

清源元弁護士は2009年に大分県弁護士会会長を務めた人物だ。

2023年から24年にかけて、大分地裁・福岡高裁で行われた裁判で、清源元弁護士側は「2人は恋愛関係にあり、自殺したのは仕事の遅れが発覚するのを恐れたため」などと主張した。

しかし、1審でも2審でも恋愛関係は認められず、遺書の内容などを踏まえ自殺の原因は性加害にあると認定。約1億2800万円の支払いを命じる判決が言い渡された。

愛する娘を失った遺族は、判決後にこうコメントしている。

遺族のコメント
「娘が努力を重ねて弁護士になった時、被告事務所への就職が決まった時、喜ぶ娘を見て、私達は心から喜びました。

あの子が今も生きていたら、どうなっていただろう。

娘は、どんなに大変な仕事でも、ただ普通の弁護士と同じように仕事をさせてくれさえいれば、努力を惜しまず、責任をもって仕事に臨んだはずです。

地元に、社会に、貢献できる弁護士に成長した娘の姿を、想像するような日々です」

清源元弁護士が所属していた法律事務所は取材に対し、「回答は差し控えさせていただきます」と答えた。

中村多美子 弁護士
「弁護士なので、セクシュアルハラスメントはどんなものが該当するのか、知識はみんな一定あるわけです。けれども、それでも事件が起きてしまう。何をすべきなのか、どうしたらそれを防ぐことができるのか。弁護士会全体での問題だと思います」