2月、「川井赤しそ」は地理的表示=GIに登録されました。

産品の保護を目的に登録されるGIは、その名称を国が地域ブランドとして証明するもので、県内ではこれまで北上市の二子さといもや西和賀町の西わらびなど8品目が登録されていて、宮古市にとってはこれが初の登録です。

今後の販路拡大に期待が寄せられる一方で大きな課題もあります。

(川井しそブランド推進協議会 杉下一雄会長)
「生産農家が減っていますが、これを機に新たにやる方、今休んでいる方がまた元気を出して生産していただけるようになればいいと考えている」
1980年代に生産が始まった川井赤しそは、2006年には75人の生産者がいましたが、現在は14人にまで減っていて、生産者の高齢化と後継者不足は深刻です。

それでもGI登録を励みに生産者は収穫に精を出します。
(生産者 佐々木幸雄さん)
「ここの場合は日中は暑いですが、朝晩が涼しいのでそれがいいのかと思います」「(今年の出来は?)まあまあ、いい方じゃないですかね」

収穫されたシソは、川井産業振興公社が運営する加工施設に集められ洗浄し、塩蔵処理されます。
香りの強さと鮮やかな赤紫色の発色から川井赤しそは県外からの引き合いも多く、和歌山県や岐阜県に出荷され梅干しや漬物の材料として使用されています。

また県内では、道の駅などで加工品が多く販売されていて、特に蜂蜜を加えて作るドリンクの「川井ペリーラ」は今の季節にぴったりの一品です。

GI登録を受け特産品としての注目が集まる中、収穫が進む川井赤しそ。

2025年の収穫はお盆頃まで行われる予定です。