東日本大震災から14年が経ちました。
当時から積極的に被災者を受け入れてきた男性が、青森市で福祉を学ぶ学生に自身の経験をもとに支援の尊さを伝えました。

青森市の青森明の星短期大学で講師を務めたのは、宮本航大さんです。
14年前のあの日、宮本さんは弘前市の社会福祉施設で働いていました。

震災では高齢者施設なども多く被災したため、宮本さんは無償で現地に赴き、2021年度までに208人の要介護者を施設に受け入れたということです。

一方で、生まれ故郷に帰りたいと願う被災者の帰郷支援にも携わったほか、弘前で最期を迎えた被災者の遺骨をふるさとに届けたこともあったと言います。

こうした宮本さんの経験に震災当時、小学校入学前だった学生たちは真剣に聞き入っていました。

青森明の星短期大学2年 三上和歌子さん
「青森県以外の東北地方の救いを、モデルとなって活動しているのがすごいなと思いました」

介護老人福祉施設ことよりテラス 宮本航大 副施設長
「私の経験が何かしら皆さまのヒントになり、将来同じような形でお仕事できればいいかなということも込めて、15年の思いというのを伝えさせていただきました」

現在、宮本さんは埼玉県の介護老人福祉施設で副施設長を務めていて、今後は別の形で震災支援を続けていきたいとしています。