ちょっとショックだな…

米田監督「今のはちょっとショックだな。今、出てきた時の顔見ました?笑ってたでしょ。本当は笑えない。彼が一番目覚めなきゃいけない。本当は島村はこの後、残ってでも稽古をやって欲しいんですけどね」

道場に島村選手の姿はなく、寮に帰っていました。

米田監督「悔しいね…俺の指導力不足かな…」

そして、島村選手は呼び戻されます。

米田監督「悔しくないのか」
島村選手「もっと練習を…」

米田監督「普通帰れないよ。悔しくて。何でここに居たか分かるか?できなかった事をやるだろうなって、期待してたんだよ。どれだけチャンスを貰っているか分かっているか?みんなが活躍を期待しているのに、それに応えようとしていないじゃん。やらされたって本物にはならないんだって。自分でやらなきゃ。自分で乗り越えなきゃ。本番で通用しないんだって」

米田監督「彼は大将として期待をしている選手。いろいろなことで、そこにたどり着けていない。だから期待が大き過ぎているのか、もっと楽にしてあげたほうがいいのか」

島村選手「人が変わるって悪いきっかけで変わるんだろうけれど、悪いきっかけなんて味わいたくない。負けたら辛いじゃないですか。チームとして皆で頑張っているし試合に出られない選手の気持ちを考えたら…いたたまれないし…」

島村選手はこの後、誰もいない道場で自分と向き合い続けました。