「東アジア反日武装戦線」3つのグループのうちの1つ「大地の牙」。元メンバーの女性が取材に応じてくれた。自らが起こした爆破事件で16人に重軽傷を負わせた。

元メンバーの女性
「どんな理由があっても武器とか、そういうものを使って何か目的を達成するとか、それ自体が間違いだったと思っています」

女性は国際手配を受けながら約18年、海外で逃亡生活を過ごした。逮捕後、懲役20年の実刑判決を受け、2017年に刑務所を出所している。

元メンバーの女性
「周りが自分の言うまま(自分を)信用してくれること自体が本当に犯罪を犯しているように思えるんです。きっと詐欺師みたいなものなんです、いきなり違う名前を名乗るところから。違う身分というか、相手に対して嘘を偽って。相手はそれをそのまま信じるんですよ。それを毎日毎日繰り返して、相手がいい人だったら信頼してくればくれるほど辛い。『お前おかしい奴だな』って言われてる方が結構楽なんです。逃げればいいから」

自身の逃亡経験から、桐島の心情を推し量る。

元メンバーの女性
「本当の本音は言えないんだもんね、彼(桐島容疑者)は。どこにも。だから楽しんで生活するしかないんですよ。もちろん楽しい事もあったと思うけど、いつも冷めてたと思う。心の底に澱みたいなものを持ちながらしか楽しめなかっただろうな。本当にね、信用されるって辛いことです」

桐島容疑者が通い続けたバー。桐島容疑者の命日に、話を聞いた。

バーの店長
「やっぱり仲良かったぶん、友達が亡くなったのと同じ感覚でもあるので、やっぱり寂しいです。ただ、被害者の方がいるっていうことを考えると、素直に寂しいという気持ちは出てこなかったのも、絶対あった。あの時は」

桐島容疑者と逃走を始めた宇賀神さんと、高校の同級生・岡田さん。桐島容疑者が偽名で通っていたバーを初めて訪れた。

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